山下新太郎《峯子像》

1925(大正14)年頃
油彩・キャンバス、18.5×13.8㎝

制作年が記されていないため、正確な制作年は分かりませんが、1歳半頃と推定されます。生後5か月の時のものより、成長して髪も豊かになっています。人見知りする年齢になったのでしょうか、少しだけ用心深げにこちらを見ています。からし色の衣服が首から下をふっくらと包みこみ、ばら色の頬に赤い唇のおちょぼ口が愛らしい少女の顔を引き立てています。背後に薄く塗られたエメラルドグリーンや黄緑色の絵の具は、画面全体に爽やかな印象を与えています。